平成21年度 表彰者

 東青地域    

【明田 俊悦さん】(今別町)

 平成元年頃より父親の稲作と肉牛経営を手伝い始め、平成9年には家畜人工授精師免許及び受精卵移植師の免許をそれぞれ取得され、自ら牛群の改良に積極的に取り組んで来ました。
  また、地域の繁殖牛群の改良にも自らの技術を持って積極的に取り組んでおられます。さらに、病気のない優良な子牛生産のため、飼養環境の改善に努めるとともに肺炎予防の接種に取り組み、良好な結果を得たことから、周辺農家にも波及効果をもたらし、飼養管理の向上に大きく貢献されております。

 

【松浦 貢さん】(青森市)

 青森市繁殖センター(現畜産振興センター)に勤務し、飼養牛の衛生管理、繁殖牛群の改良に努めるとともに、センター生産優良子牛の畜産農家の払い下げによる地域の繁殖牛群や肥育牛群のレベルアップと所得の向上に多大なる貢献を果たされてきました。また、東青地区家畜衛生推進協議会と協力し、青森市における畜産農家の衛生環境向上等にも大変尽力されています。

 

 三八地域

【番屋 博光さん】(三戸町)

 乳牛から短角牛へと移行していた家族の経営を受け継ぎ、黒毛和種繁殖雌牛20頭規模となり、繁殖成績並びにその他の飼養管理技術は他の模範となっている。人工授精師さらには受精卵移植師の資格を取得し、今年度からは三戸牧野組合長として地域のリーダー的存在として肉用牛生産の振興に大いに貢献している。

【佐藤 昌智さん】(新郷村)

 産業動物獣医師として新郷村に診療所を開設し、地域の診療に従事している。また、家畜畜産物衛生指導協会指定獣医師として家畜防疫事業や自衛防疫事業に従事し、地域の家畜衛生の向上及び畜産の振興に大いに貢献している。

(左から佐藤さん、番屋さん)

 上十三地域

【鳥谷部 徹さん】(七戸町)

 家畜人工受精並びに削蹄師の免許を取得し、七戸畜産農業協同組合に退職までの約19年間同組合肥育センターにおいて肥育を担当する傍ら地域の家畜人工授精や削蹄業務にも従事。現在は、家畜人工授精や削蹄師の資格を活かしながら繁殖牛21頭、育成牛16頭に加え一部外部導入した47頭の肥育による肉用牛一貫経営に取り組む中で、地域肉用牛生産者のリーダーとして貢献している。

【小山石 達郎さん】(十和田市)

 十和田市黒毛和種改良組合は、昭和57年4月に設立され構成組合員174名と県内では2番目の規模となる。これまでJA十和田市(現JA十和田おいらせ)繁殖牛部会長を長く務めていたが、平成11年からはこの部会と改良組合を一体化した総合的な取り組みが重要であることを強く説く中、組合長に就任し現在に至る。

 その間、優良雌牛の導入や本県の基幹種雄牛「第一花国」優良雌牛保留促進事業に積極的に取り組み改良を推進。更に県の種雄牛造成に係る候補牛の積極的な出品などの本県の黒毛和種の改良に貢献している。現在は、繁殖牛56頭、育成4頭、子牛65頭の一貫経営を行うとともに、十和田おいらせ農業協同組合畜産事業推進委員会会長、同肉用牛ヘルパー部会副部会長、十和田地区受精卵移植推進協議会会長の要職にある。

【五十嵐 泰士さん】(六ヶ所村)

 民間企業で情報システム開発に従事していたが、その後に家業の酪農を継ぐためUターン。現在は、搾乳牛60頭を含む約100頭を飼養し民間での経験を生かし効率的経営による生産性の向上を柱に経営データの収集・分析と迅速な管理への活用に取り組んでいる。

 また、自給飼料の生産の安定確保の重要性からTMR生産基地(デイリーサポート吹越)建設に参画。更に県内では初となる全日本B&Wショーへ本県の代表として出品。平成20年9月には東京大手町のJAホールで開催された全農酪農経営体験発表において「私の経営理念牛歩確実成」と題し優秀賞を獲得するなど、らくのう青森の青年部活動を通じ仲間からの信頼を得るとともに地域の若手リーダーとして貢献している。

(左から小山石さん、鳥谷部さん、五十嵐さん)

 むつ地域

【石崎 正敏さん】(横浜町)

 石崎牧場に三代目として就農。現在96頭飼養している。平成9年から17年まで横浜町農協酪農部会長を歴任し、部会長の時「美味しいソフトクリーム」を部会で製造、道の駅で販売したところ評判もよく一日2,000個を売り上げた実績もある。また、予防注射及び衛生指導にも積極的に協力し、「酪農業は経営者の管理が一番」として現役で活躍、地域内の生産者とともに健全な酪農経営に取り組んでいる。

【櫛引 恒久さん】(むつ市)

 脇野沢村産業課勤務、57年には日本短角種を高齢者貸付牛制度を利用し導入の促進を図る。平成8年4月、社団法人脇野沢村農業振興公社を設置と同時に配属され、猪の産地化に貢献する。平成17年4月からは、むつ市農林農林畜産課に配属となり、長年にわたり畜産行政に携わり地域の生産者とともに、肉用牛経営の改善、畜産振興に取り組んでいる。

 

 津軽地域

【唐牛 つぎ子さん】(藤崎町)

 酪農家唐牛健作氏に嫁いで依頼、これまでの41年間の長きにわたり夫とともに酪農経営に従事してきた。当初、1頭から始めた酪農は、現在、搾乳牛42頭を飼養する当地域では中核的な酪農家となっている。

 日頃から家畜衛生、とりわけ衛生管理に対する意識が高く、積極的に畜舎内外の消毒や環境整備に励むとともに飼養管理技術にも優れ、女性の細やかな気配りがこれまで収益性の高い安定した酪農経営を実践してきた。また、最近の後継者不足の中、ご子息である武氏は跡継ぎとして家畜人工授精師となり、乳量や乳質の向上を目指し家畜の改良にも積極的に取り組んでいる。

 これまでの実績は唐牛夫婦が二人三脚で積み上げてきたものであるが、特に飼料高に対するコスト削減や疾病発生予防を含め生産性向上対策については日頃からの内助の功によるところが大きい。