衛生

平成29年 受賞者

工藤 洋一  (くどう よういち)

東青地域

同氏は、平成9年3月に青森県畜産試験場を退職後、青森県肉用牛開発公社に平成13年3月まで勤務した。平成13年4月に産業動物獣医師の少ない東青地域において工藤家畜診療所を開設すると同時に、青森県畜産協会の非常勤コンサルタント、東青地区家畜衛生推進協議会事務局長に就任した。これを契機に地域肉用牛農家を定期的に巡回し、生産者に寄り添った指導を継続している。特に発情観察や子牛の育成方法など生産者に分かりやすく、楽しく説明することで、生産者からの信頼も厚い。
 また、青森県獣医師会誌に「おもしろーい養牛学」など数多く投稿し、生産現場の体験が少ない若手獣医師が貴重な文献として参考にしている。

松橋 康彦 (まつはし やすひこ) 

三八地域

昭和57年から青森県軽種馬生産農業協同組合の職員として軽種馬の生産及び飼養管理などの指導業務に従事された。昭和61年からは市場において鑑定人として青森県のみならず、全国各地で活躍されている。
 現在は、青森県軽種馬生産農業協同組合参事及び東北軽種馬協会の事務局長としても活躍されており、地域の家畜飼養衛生の向上と軽種馬の発掘に大いに寄与している。

山端 亨 (やまはた とおる)

上十三地域

上北地域は県内屈指の養豚地帯でもあり、同氏は昭和50年頃から舘沢農場にて、母豚40頭規模で養豚経営を開始し、兄康一郎氏とともに上北地域の養豚産業を常にリードしてきた。現在では、県内外にも関連農場を有する一大企業養豚に育て上げている。
 LWの種豚を生産した頃から徐々に経営規模を拡大し、平成に入ってからは鹿児島県からバークシャー種を導入し、国内第1号の「黒豚生産農場」として特色ある豚肉生産も行い、全農系を主体に関連企業を通して安全で高品質な食肉生産に努めてきた。
 農場経営においては、より安全な食肉の供給のため、今後求められるであろうGAP認証を見据えて平成28年度にはHACCPも取得している。
 また、職員の労働環境の待遇改善に努め、月7日以上の休暇を推奨し、職員定着率が非常に高くなっている。衛生対策にも関心が高く、家畜保健衛生所と連携し勉強会を実施。口蹄疫、流行性下痢などに対する輸送ルート、配置等をシミュレーションし伝染性疾病発生時にも機動的に緊急ワクチン接種励行に努め、オーエスキー病や豚流行性下痢の大きな侵入を防ぎ高く評価されている。

小林 春松 (こばやし はるまつ)

むつ地域

平成8年から父親の肉用牛繁殖経営を本格的に引継ぎ、黒毛和種繁殖牛2頭から始め、地域の特性を生かし放牧を取り入れた優良子牛の生産に努め、常に安定した経営を維持している。また、平成15年から東通村大利牧野組合長、さらに平成27年からは東通村畜産振興協議会の会長の要職を勤め、地域の肉用牛振及びリーダー的存在として大いに貢献している。
  小林氏は現在黒毛和種繁殖牛6頭を飼養し、飼養衛生管理基準を遵守するとともに、疾病の発生予防のために予防注射や消毒などの家畜衛生対策にも積極的に取り組んでいる。