平成27年度 畜産衛生功労表彰者
平成27年度の畜産衛生功労者として、以下の７名の方を表彰しました。
【東青地区】 大澤 義道 さん
大澤義道（おおさわ よしみち）さんは、昭和42年ごろから和牛の繁殖経営を始め、その後土木関係、花卉栽培などとの兼業を経ながら飼養頭数を増やし、昭和60年には畜舎の増築と放牧も兼ねた約1.5haのパドックを新設、低コスト化、ゆとりある環境での飼養管理を実践しています。
平成７年には肉用牛の肥育も開始し、平成20年からは「いまべつ秋祭り」での牛肉販売に向けた肥育牛の飼育に携わるほか、平成25年度青森農業協同組合畜産部会共進会ではグランドチャンピオンを受賞しました。
さらに、家畜保健衛生所と連携し、アブ防除用ジャケットの牛への装着や、畜舎への網戸の設置など牛白血病対策にも積極的に取り組むなど、家畜衛生に対する意識が高く、地域の肉用牛振興を通じて今別町の地域活性化にも積極的に参加しています。
【東青地区】 木立 純一 さん
木立純一（きだち じゅんいち）さんは、昭和46年に北里大学畜産学部を卒業後、すぐに後継者として就農しました。
昭和58年の経営移譲受入れ後、農地取得による飼料基盤の充実と畜舎増築、増頭による規模拡大に努め、酪農経営の基盤を築き、 青色申告、複写式簿記を積極的に採用し、経営安定化に取り組みました。
平成11年には糞尿処理施設を建設し、良質堆肥の生産に取り組み、青森県畜産協会主催の「あおもり堆きゅう肥品評会」では、平成19年度の第１回から通算４回も優秀賞を受賞しました。
また、自給粗飼料へオカラやパイナップル絞り粕等の副産物を活用するなど、ユニークなアイディアによる低コスト生産に取り組んでいます。
さらに「青森県農業経営研究協会賞」(平成13年)、(社)大日本農会「緑白綬有巧賞」(平成19年)を受賞するなど、地域農業のリーダーとして長年畜産振興に貢献しています。
【三八地区】 大平 美智夫 さん
大平 美智夫（おおだい みちお）さんは、改良に熱心だった父清治さんの後を継いで肉用牛経営を始め、県の基幹種雄牛「平安平」の生産者として注目されています。
母牛の「ふくしげかつ」は、平成12年４月14日に生まれ、これまで13産分娩していますが、「平安平」は８産目の産子(父：安平)として、平成21年５月22日に誕生しました。
現場後代検定では、BMS12の格付けもあり上物率が８割を超えるなど、すばらしい成績を残しています。
現在は、葉たばこ生産の傍ら黒毛和種の繁殖牛５頭を飼養し、放牧を取り入れた優良子牛の生産に努め、分娩成績も良好で、常に安定した経営を維持しています。
【三八地区】 六郎田 巖 さん
六郎田 巖（ろくろうだ いわお）さんは、 昭和40年３月に日本大学を卒業後、タイヘイ牧場に勤務しました。
平成18年５月20日からは六郎田巖診療所を開設し、馬を中心とした診療と家畜衛生に携わっています。
一方、昭和61年７月25日から青森県家畜畜産物衛生指導協会（現：青森県畜産協会）の指定獣医師として、28年の長きにわたり予防注射事業等で活躍し、自衛防疫の推進及び畜産振興に大いに貢献しています。
【上十三地区】 高村 定男 さん
高村定男（たかむら さだお）さんは、昭和54年に北里大学を卒業後、青森県農業共済組合連合会家畜診療所、十和田湖町農業共済組合家畜診療所、八甲田農業協同組合家畜診療所に勤務しました。
平成16年１月に「たかむら家畜病院」を開設し、現在に至っています。
大動物を中心とした診療に携わり、昭和61年から青森県家畜畜産物衛生指導協会の指定獣医師として、家畜伝染病の発生予防に係る予防注射事業に従事しています。
また、上十三支部獣医師会の理事、青森県獣医師会の監事及び十和田市家畜防疫協議会の会長などの要職を務めるなど、地域の家畜衛生、家畜改良並びに畜産振興に大いに貢献しています。
【上十三地区】 福村 俊美 さん
福村俊美（ふくむら としみ）さんは、昭和54年に北里大学卒業後、十和田湖町農業共済組合家畜診療所に勤務し、平成２年１月には福村家畜診療所を開設しました。
主に大動物を中心とした診療に携わり、昭和56年から青森県家畜畜産物衛生指導協会の指定獣医師として、家畜伝染病の発生予防に係る予防注射事業に従事しました。
上十三支部獣医師会監事の要職も務めており、地域の家畜衛生、家畜改良並びに畜産振興に大いに貢献しています。
【津軽地区】 秋田谷 兼仁 さん
秋田谷 兼仁（あきたや かねひと）さんは、昭和58年に市浦村村営牧場管理部門及び飼料調整並びに市浦村農業協同組合肥育牛管理部門に臨時職員として採用された後、昭和60年に村と農協の３部門が統合、公社化され、市浦村畜産公社職員として従事しました。
平成８年に家畜人工授精師免許を取得し、平成14年からは「しうら和牛改良組合」の前進である「和牛改良集団」で和牛改良業務に従事しました。
平成17年の平成の大合併で新生五所川原市に生まれ変わり管内が拡大、同時期に「第１花国号」産子の県市場相場が高騰したことにより、それまで放牧された種雄牛まかせだった繁殖を、管内繁殖農家所得向上のため、人工授精に切り替えるための発情発見法、適期授精及び子牛管理等農家講習会を行うなど奔走してきました。
また、地域一貫型で年間70頭の肥育牛を販売してきた実取牧場を畜産の本拠地とすべく、「しうら牛ブランド」存続のため、平成25年３月に市浦村畜産公社を解散、全ての業務を「しうら和牛改良組合」に移行し、事務局長として改良事業の推進や家畜保健衛生所が行う家畜防疫指導の円滑化等、五所川原市の畜産振興に寄与してきました。
特に高齢化が進む市内畜産農家のため、子牛登記申請や市場上場等に係る事務手続きの窓口、県事業の取りまとめ役として尽力されたことは、市の畜産振興において高く評価され、同市の今後の畜産発展のために不可欠な存在となっています。
